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稲荷湯長距離陸上部

稲荷湯とまつや

好きなことが仕事になるなんて何て幸せ者なのかしら!と実感した今日でした。

神田で打ち合わせを終えて時計を見るとまだ6時。直帰するには惜しい時間なので前々から気になっていたオフィス街のまん真ん中にある稲荷湯を訪れる事にしました。何が凄いって周りは完全にオフィス街、住んでる人はいるのかしら?と思うような場所に立地しているのです。神田川から分かれる日本橋川、その名の通り日本橋が跨いでいる川の直ぐ傍、鎌倉橋の近所に位置しているのですが、もっと分かり易く言えば神田駅と東京駅の間位。どう考えても銭湯の需要があるとは思えない、なのにナゼ?営業していられるのでしょう?全く見当が付きません。まぁ、理屈はさて置き地図を片手に探します。

稲荷湯とまつや

神田駅から程近くこんな看板を見つけました。確かに落語に出てくる地名

「神田竪大工町家主源六、並びに店子大工職政五郎一同並び居るか!」

耳に覚えのある地名、実在していたのですね。街を歩くといろんな見っけ物があります。やはり人間歩かなきゃあイケマセンなぁ。

稲荷湯とまつや

で、稲荷湯。神田から5~6分と言った所でしょうか?此処で異様な光景に出くわします。スーツ姿のサラリーマンと思しき人たちがぞろぞろと稲荷湯に流れ込んで行きます。???赤提灯もぶら下っていないのに非常に不自然な光景です。まだ6時だしねぇ、風呂入るにしたって早すぎやしないかなぁ?お金を払おうと500円を出すと番台のお姉さんが

「お客さん、走ります?」


あんまり風呂屋で聞かない台詞ですよ、走ります?なんて。サッパリ意味が分かりません。
脱衣場に入るとこれまた今まで見たことの無い光景が!!!
足の踏み場の無いほどの荷物と人、人、人!なのに洗い場は人口密度が北海道並に広々。次から次とおじさんやらお兄さんやらが集っては、脱いだかと思ったらジャージやらスパッツのような物に着替えて風呂に目もくれずに表へと出て行きます。まるで体育会系の部室みたいです。
昔を思い出すような仄かな汗の臭いとあの頃はまだ無かった若干の加齢臭がいっぱいの脱衣場。どうやら仕事終わりに皇居をジョギングする人達の拠点になっているのですね。
銭湯が続いてる理由が分かりましたよ。軽く準備運動しながら

「俺さぁ、本当は箱根駅伝目指してたんだよね」
「先輩大学は留学でドイツに渡米してたって言ってませんでした?」

なんて遣り取りが有るような無いような。それはそれは賑やかな銭湯でした。お湯の方も浴場は綺麗だしお湯も熱めで結構でした。
みんな走り終わる頃は芋を洗うように混むんだろうなぁ・・・。お気の毒様。

稲荷湯とまつや

奥の下足入れにご注目!靴箱にぎっしりと、錠前もあの木札が見当たらない程にほぼ使用中!

稲荷湯とまつや

それでも入りきらない靴は何と!表に

「お気を付け!下駄無くなりゃあしないかい?」
「下駄泥棒と間違えてやがる・・・。」

『出来心』の台詞を思い出します。

稲荷湯とまつや

サッパリほかほかとした後は何だか蕎麦が恋しくなりまして、少し歩いてこれまた蕎麦の名店 『神田まつや』 へ。好きだなぁ、此処の蕎麦も店の佇まいも。

稲荷湯とまつや

以前にも書いたと思いますが、私が通う店と言うのは値段より居心地でして、たとえ500円でも「二度と来るかいっ!!」と思う所も有れば10倍の5000円だって「あゝ・・・、また来よう☆」と思わせるお店が有るのは事実で、要は機嫌良く帰りたいのですよ。その点このまつやはスバラシイ!働いてらっしゃる方は皆さんテキパキと小気味良い動きをなさいますし、注文を取ってから品が出るまでが早い。そして伝票が有るのか無いのか分からないのにオーダーミスも勘定間違いも今まであった事が無い!・・・あたくしはネ。
それから蕎麦を食べ終わる頃にタイミングよく出る蕎麦湯ね。お客さんの様子をしっかり見ている証拠ですよ。あ、もう食べ終わるな、と思った所でスッと出る。これが堪らなく快感を覚えますですよ。楽屋で前座を何年かやってたんじゃないだろうか?と思うような間合いです。いつも賑わっていて相席はざらですが決して不快にはならないのはこのお店の持つ雰囲気なんじゃないでしょうかね?
そんな訳で忙しそうなので予めひやを二てれつばかり注文。
「常温ですけどいいですか」
なんて野暮な事を聞かないのも江戸っ子気質。
仕上げはごま蕎麦で。大変結構でござんした。

稲荷湯とまつや

表の梅もほころんで。春も近そうな。

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